3-5.調教コースとタイム

投稿者: | 2023年3月14日

前回は、出走間隔と調教の本数について触れたが、今回は調教コースについて。
2006年以降の約330万件の調教データを調べてみると

調教施設使用割合
栗坂32.59%
美坂19.02%
南W16.95%
CW11.24%
美P3.86%
函W2.38%
北C2.32%
南D2.02%
DP1.83%
札ダ1.49%
栗E1.44%
栗B1.18%
DW1.16%
小ダ0.54%
函ダ0.44%
南芝0.32%
栗芝0.31%
栗飛0.18%
障芝0.12%
栗障0.11%
札芝0.09%
函芝0.08%
北B0.06%
南ダ0.05%
飛芝0.03%
美ポ0.03%
新ダ0.02%
門坂0.01%
門別0.01%
笠松0.01%
京障0.01%
小芝0.01%
船橋0.01%
旭川0.01%
弥富0.01%

「栗東坂路」「美浦坂路」「南W」「CW」この4つの施設で79.81%になる。中には全部のデータは見切れないので、この4つの調教時計だけ確認しておけば良い…という方もいらっしゃるかもしれない。主場(関東主場だと東京・中山、関西主場だと京都・阪神)が開催されている時は良いかもしれないが、ローカルの滞在競馬やこの4つの調教施設以外でも約20%調教されているので、できれば全部把握しておきたいところではある。
数が多いので、この4つだけに絞るが、その年の調教データ、時計毎の平均を見てみると
※2023年は1月・2月の分で2歳馬のデータ少ない分平均が速くなっている感じがするので、2023年は参考値

栗東坂路

場所時計5時計4時計3時計2時計1
栗坂200657.55342.11427.82813.904
栗坂200756.40241.17227.08813.626
栗坂200856.80141.47027.31013.743
栗坂200957.28941.88327.58113.784
栗坂201056.70441.33127.15913.584
栗坂201156.76241.44627.25613.611
栗坂201257.17541.78827.47713.777
栗坂201357.19041.77627.34613.713
栗坂201456.98941.54827.13513.564
栗坂201557.01841.54727.10513.524
栗坂201656.86541.40426.96513.443
栗坂201756.91641.42727.06013.454
栗坂201857.02441.48927.08213.473
栗坂201956.73041.24326.85813.355
栗坂202056.76441.29426.92813.404
栗坂202156.51041.06026.72013.256
栗坂202255.97740.67126.45613.123
栗坂202355.78540.54526.38313.110

表の数値だけではわかりづらいので、時計4~時計1をグラフで見ると





1年ずつの推移ではそれほどキレイに速くなっている訳ではないが、近年は各時計とも速い時計を出すようになっている。

美浦坂路

場所時計5時計4時計3時計2時計1
美坂200655.61840.35826.71013.445
美坂200755.91140.63726.82613.442
美坂200855.76640.58926.76613.383
美坂200955.66140.47326.67213.315
美坂201055.58740.37626.57513.255
美坂201155.45940.26726.47213.201
美坂201255.31740.24226.37813.151
美坂201355.52340.46326.51313.182
美坂201456.66641.39027.18513.628
美坂201557.72442.31627.89313.983
美坂201656.57841.34127.09313.414
美坂201756.33841.21127.03913.383
美坂201856.43041.27627.10313.471
美坂201956.25341.11426.95713.438
美坂202056.34041.13426.91313.390
美坂202156.41541.19826.93113.384
美坂202256.17941.04026.84113.323
美坂202355.94440.81926.62713.172

こちらも数値の表だけではわかりづらいので、時計4~1をグラフで見ると





2014年1月~3月に美浦坂路は改修され、以前は下に敷き詰められているウッドチップが傷むと入れ替えていたようだが、それをやめて散水してより負荷がかかるようにしていたようで、2015年は時計が遅くなっている。
それでも近年だけに限って見れば、時計は速くなっている。
【参考】美浦坂路、昨年改修で一変!Wチップの状態変化させ栗東よりハードに

美浦南W

場所時計5時計4時計3時計2時計1
南W200682.47368.16853.43039.42913.306
南W200782.50768.24753.47739.47213.291
南W200883.21568.31153.61139.56313.289
南W200984.22369.28354.57940.30713.445
南W201084.42769.60954.82740.50013.453
南W201184.48969.60454.82640.44913.435
南W201284.58969.56354.73240.37313.367
南W201384.25969.32554.47340.10813.271
南W201484.07069.29154.44640.09213.249
南W201584.35969.49754.74040.30513.310
南W201684.59569.57254.77740.34013.323
南W201784.47969.57054.73140.31613.317
南W201884.74769.69354.85940.43213.382
南W201984.67469.38054.63140.32913.250
南W202084.93969.23654.42440.32713.067
南W202186.44769.50554.44839.95612.772
南W202287.71769.97254.39939.43312.381
南W202387.43969.85554.36639.45012.418






グラフとしては時計5・時計4は年々遅くなっている。平均なので、全体が落ちているのか極端に遅い時計になっているのか確認する必要はありそうだが、テンに飛ばす事は避け、時計3~1が速くなっているので、終い重視にシフトしているような数値の出方。

美浦CW

場所時計5時計4時計3時計2時計1
CW200683.49768.57754.33540.50813.098
CW200783.35868.31454.11140.27513.076
CW200884.30369.10154.72140.76813.313
CW200983.88968.81954.33140.33913.092
CW201084.13168.92354.40640.37213.062
CW201183.96868.81654.31140.30713.028
CW201284.49869.24254.61040.55913.156
CW201384.22369.01654.39740.33013.046
CW201484.23868.96654.36340.24613.030
CW201584.39769.12254.42740.26512.998
CW201684.33069.08754.37940.16312.961
CW201784.17368.90254.21240.01412.872
CW201884.00068.70553.99939.89312.760
CW201984.01968.74954.03639.87312.781
CW202084.02068.68753.99139.83912.790
CW202184.14768.68353.91039.67212.692
CW202285.01469.44354.41038.99212.244
CW202384.90769.38054.29538.92112.262






CWも南Wと同じく、テンに飛ばすことはなくなり、終い重視にシフトしている。終い重視になっているのは、芝のレースでスローになって瞬発力比べになる事が増えている事も背景にあるのだろう。

近年、中央競馬では馬場整備がしっかりされて、高速馬場が維持されるようになった事もあるが、普段の追い切りでも速い時計で追い切られるようになって、馬がそれに応えて速い時計で走れるようになったというのも、多少あるだろう。

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